また少しさかのぼった話題で恐縮ですが、
4月から野田村中平地区で埋蔵文化財の発掘調査が行われています。
中心部の役場から車で5分程度です
高台であるこの場所を被災者の住宅再建のため宅地にしたいわけですが
この周辺は「中平遺跡」といいまして、彫るとけっこうお茶碗など土器が出てくるんです。
そういった埋蔵文化財が出土すると、「文化財保護法」に基づいて発掘調査が必要になります。
ここでちょっと「中平(なかたい)遺跡」の歴史!
野田っこならみんな知ってるよね!
★昭和27年 野田中学校建設中に、たくさんの土器が出土!
★昭和29年 岩手県指定史跡第1号に! 「野田竪穴住居群」
★昭和41年 岩手大学が、窪地で残る住居跡185箇所を確認!
・・・だそうです!(授業資料より引用)
ちょっと年季の入った看板ですが、こんなのも立ってます。
中平遺跡は約5000~6000年前の縄文時代前期の遺跡です。
「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」を世界遺産へ登録しようという取組がされていますが、中平遺跡もそのうちの一つなんでしょうか。
今回は平安時代、1200年前に作られたと思われる竪穴住居跡が4軒、見つかりました。
土師器(はじき)、紡錘車(ぼうすいしゃ)が見つかってます。
紡錘車の中にはお茶碗を再利用して作られているものもありました!
というわけで先週、野田小学校6年生の授業で発掘体験が行われましたよー。
本物の発掘体験ですか。すごいですね。
北海道や群馬から応援で派遣されてきている専門家の方や、県教育委員会の方からお話をお伺いします。
「この周辺には"くぼ地"がいっぱいあります。ただ土がくぼんだだけと思うでしょうが、ここに家があったためにくぼんでるんです。」
竪穴住居は、穴掘ってそこに家を建てる。で、引っ越す前には燃やすんだそう。
その跡が、ながーーい時間たって「くぼ地」として発見されるんだね。
各自の個室もないところで、家族みんなで住んでいたんですよ
壊れているのが多いのは、ここを引っ越すときに置いていったような、もともと壊れたものなんですって。
やたら穴があると思ったら、シカの落とし穴なんだそう・・・
たくさんのシカが走ってくると、落とし穴にすぽっと落ちるわけですね。
縄文土器や、「矢じり」も発見されています。ここで弓矢で狩りをして暮らしていたのかぁ・・・。
さて、説明を受けたらさっそく発掘体験に! さぁ、何か出てくるかな??
「あ、これ土器のかけらだね!」
えっ? もう出たの? すごい!
「すみませーん!これなんですかーー」
「これも土器の破片だね!」
えっ、また発見?
こちらでは石を掘り当てていました。「ただの石だぁ」と見せてみると、
「これはすり減っていて、使った痕跡がある。台所用品の一つで、木の実とかをすりつぶした"すり石"だね」ですって!
宝探しみたい。楽しそうだなー。
出るわ出るわ、短い時間でしたが、潮干狩りばりに遺跡が出てました。
「5千年ぶりに触ってもらったんだね」と言われ、子どもたちとても嬉しそうでした。
専門家の方がおっしゃっていましたが、野田村の遺跡はかなり状態が良いんだそう。
歴史や先人の営みに触れて、地元への愛着が深まったのではないかなと思います!野田小6年生の皆さん、野田中学校の皆さん、貴重な経験ができてよかったですねー
私も正直あまり興味がなかったんですが(えっ)、
発掘の現場を見てみると先人の息遣いを感じて、とても興味がわきましたよ~!
ここは7月で調査が終わり、埋め立てて宅地となります。
「昔の人も津波を経験して、海から離れたこのような安全な場所に、集落をつくったのでしょうね」とおっしゃっていました。
この調査では過去を知るだけでなく、将来の地域づくりにも役立つとよいですね!
いつも応援ありがとうなのだ!
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Comments [2]
No.1かもん長者さん
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鹿の落とし穴の解説画像で
不覚にも(失礼ながら?)
笑ったのはワタクシです
No.2noda-kankoさん
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うん、すごいシュールな図だよね。
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