blog_eyecatch.jpg

塩の道で繋がる~塩の道を歩こう会 40周年記念事業を企画!

藩政時代から明治にかけて、野田村で製塩が盛んだった時代。
 
沿岸で海水を釜に入れ、薪を焚き、水分を蒸発させ、塩分を結晶化させる「直煮法」で作られた塩を、牛(ベコ)の背に乗せ内陸まで歩きました。
 
IMG_7943.JPG
 
IMG_7955.JPG
 
当時は野田の塩と盛岡方面からのコメ類を交換し、比率は塩1升に米3升になったことも。
みちのくでは長く厳しい冬を耐えるには保存食に頼る比重が極めて大きく、海のない内陸部の人達は塩行商人の群を待ち焦がれていたといいます。
 
 
野田・塩の道を歩こう会実行委員会では、何百年も踏みしめた「塩の道」の一部を歩くイベント「塩の道を歩こう会」を、毎年春と秋に開催しています。
 
そして今年は40周年を記念して、、なんと
 
野田村から盛岡まで歩くイベントが開催されることになったそうです!!coldsweats02
 
blog_import_5832b07b76602.jpg
 
blog_import_5832b07c0c203.jpg
 
 
 

■塩の道を歩こう会の歴史

このイベントは昭和59年から始まり、その当時は「塩の道を歩こう大会」という名称で村が主催していました。
平成20年からは現在の主催団体となっている「野田・塩の道を歩こう会実行委員会」主催となっています。
 
また最近の行程は、野田村役場前をバスで出発し野田村日形井もしくは久慈市山根町上戸鎖から出発して野田村の『和佐羅比山』を目指す約12kmの行程になっていますが、当初は主に玉川千仭(せんじん)から鹿糠平に至るコースでした。
 
20171008_DSCF2602.jpg
 
参加者は村民、特に小学生が中心だったそうですが、現在の参加者は村外の方が多くなっています。
多い時で100人超え、平成17年には140人近い参加者があったとか。
この時は旅行業者バスツアーも組み込まれたようで、大変な賑わいだったでしょうね。
 
その頃には実際の牛が登場して牛方道中を再現したり、塩づくりを実施したりしたこともあったそうです。
 
 
ushikata.jpg
 
牛方道中を再現した時の様子
 

■野田村~盛岡間どれぐらいかかる!?

塩の道はいくつかのルートがありますが、野田街道30里の長い道中を、牛7頭を一人の牛方がムチ一本で統率し、内陸まで7日以上かけて往来したとされます。
 
今回の行程である久慈市山形~葛巻町~岩手町沼宮内経由~盛岡間はおよそ130km。(車では3時間弱)
 
行程の都合上、すべてを歩くわけではないそうですが
今回のイベントはなんと野田村=盛岡106kmの区間を、4日かけて行くそうです!!
 
blog_import_58329ea000757.jpg
 
 
盛岡までの塩の道を歩くイベントは初の試み。
 
塩の道を歩こう会では以前から
「いつか盛岡まで歩くイベントをやりたい」
という想いがあったそうですが、この度ついに実現する運びとなったそうです。
 
2024sionomichi.jpg
 
〔10月11日(金)〕野田村/前浜発==久慈市/新山根温泉べっぴんの湯(約16km)
〔10月12日(土)〕久慈市/新山根温泉べっぴんの湯発==久慈市/平庭山荘(約34km)
〔10月13日(日)〕葛巻町/グリーンテージ==岩手町/石神の丘(約33km)
〔10月14日(月)〕盛岡市/渋民駅発==盛岡市/千手院ゴール(約23km)
 
 
今回牛は連れていけないそうですが・・・
 
これまでの歩みを振り返りながら盛岡まで塩を運び、“物々交換”と交流を行うという企画だそうです。
 
塩の行商は決して安易な渡世ではなく、一家の生活がかかっていたため、牛方が無事に帰ってくると家族はもとより近隣縁者を集めて感謝したとか・・・
 
最終日の14日には、千手院で交流イベントが予定されています!
 
 
blog_import_5832aa67a5817.jpg
 
ゴールの「千手院せんじゅいん」(盛岡市)は、野田村に伝わる昔話「撫牛」ゆかりの場所
 
blog_import_5832aa69acb9c.jpg
 

■「野田塩ベコの道」シンボル 起点碑の復活

 
野田村の海岸、前浜にあった「野田塩ベコの道起点碑」。
2011年の東日本大震災で流されてしまいましたが、保管されていたものを、この度再設置する計画が進められています。
出発日にはこの起点碑前で、お披露目と、出発セレモニーが行われる予定です。
 
blog_import_58329967ae86b.jpg
 
▲東日本大震災前の写真(写真右が野田塩ベコの道起点碑)
 

■一般参加の部は1日目 10月11日(金)

 
ちなみに一般参加の部は1日目、10月11日(金)のみ
野田村/前浜 出発==沼宮内野田街道(旧道)==白石峠==久慈市/新山根温泉べっぴんの湯までの約16km
 
今回は例年の行程より5キロ長く、また旧道を通り白石峠を越え、山根温泉べっぴんの湯でゴール、帰りは車で送迎です。(和佐羅比山は通りません)
 
12日(土)、14日(月・祝)は実行委・有志で、
13日(日)はのだ塩の道トレイル実行委員会によるトレイルランをメインに進む予定だそうです。
 
blog_import_58329e985d0e7.jpg
 
 
野田村から盛岡への長い道のりは、まさに先人の努力と歴史の追体験。
 
歴史と文化に触れ、自然の美しさを満喫でき、自己と向き合える旅になるのではないでしょうか。
 
自然を愛し、山歩きや冒険を求める皆様にとっては見逃せない機会です!!happy02
 
ぜひこの貴重な機会、足に自信のある方は一緒に歩いてみませんか?
 

★開催要項はこちらをご覧ください!

関連記事

タグ:塩の道, 塩の道を歩こう会

関連する記事

※記事の内容は取材当時のもので、最新の情報とは異なる可能性があります。最新情報は直接店舗等にご確認ください。

コメントする

公開されません

その他の記事

最近の記事から

過去の記事から

このページの上部へ

お知らせ


過去記事

プロフィール

岩手県九戸郡野田村(沿岸北部・三陸・三陸復興国立公園/陸中海岸国立公園・国道45号)の観光・物産・食、村の“ほっ”とな話題などをご紹介するブログです。