砂浜海岸に多く見られる松林。
皆さんは海岸林の役目って知ってますか?
昔の人が長年かけて作った海岸林にはさまざまな働きがあります。
防災機能、環境保全
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飛砂防止、防風、防霧、防潮など。家や農作物を守る。
津波の際にはそのエネルギーを弱め、被害を軽減する役割を果たす - 生物多様性保全、CO2固定など
地域振興、保健・休養、レクリエーション
- 豊かな自然の恵みと美しい景観で、地場産業や観光産業の賑わいを生み出す
- 砂浜と合わせ、運動、散策、観光、レクリエーションの場としての働き
今こそ海岸林は「津波を防ぐもの!」というイメージが強くなっていますが、震災前は海風を防ぎ、小さな子どもから大人までが集う賑やかな憩いの場所でした。
昨日11/8、この海岸防災林の再生について考えようと、
「みんなで考えよう 岩手の海岸・緑の再生シンポジウム2015」が久慈市内で開催されました。
午前中は野田村前浜、そして村内「だらすこ工房」の視察を、
その売り上げの一部を防潮林の苗を買うため「千年の松」に充てています。
そして午後のシンポジウムでは
東京農業大学の竹田氏からは海岸林の再生と生業・地域づくりについてを、
森林総合研究所の坂本氏による基調報告では海岸林のはたらきについてを、
県北振興局林務部さんからは岩手県の昭和三陸沖地震からの海岸林の取組みを、
宮城県森林インストラクター協会の木村さんからは様々な企業の取組み事例を、
DCMホーマックの清田さんからは自社の植樹活動を、
そして野田村内のメンバーからなる「のだ千年の松」プロジェクトの代表をつとめる坂本氏より、地元の人の想いを込めた参加者に向けた発表がありました。
はるばる名古屋から駆けつけてくれてくれました。ありがとうございます
東日本大震災で被災した総延長・約140kmの海岸防災林の復旧・再生は、防潮堤の復旧等が完了したのち、おおむね平成28年度から順次植栽を実施する計画だそうです。(~平成32年度までの目途)
「植えて終わり」ではなく、海岸林の再生には100年単位の時間が必要だそうです。
そして今日は、盛岡農業高校の生徒さんが野田村へ来てくれました!
盛岡農業高校さんでは県や岩手県立大学さんと共に野田村の海岸植物の保全活動に参加してくださっておりまして、ハマナスをはじめとする数種類の浜の植物を高校で育ててくれています。
この日は現地・野田村内をボランティアガイドの中野さんと共にまわり、その後ハマナス移植地を見学していきました。
後輩に受け継いでくれたら嬉しいですね!
都市公園に芝や花や桜が、海岸に林が、砂浜に浜の植物が育ち、
ふるさとが緑あふれる姿になる日が待ち遠しいですね(*^▽^*)
-詳細-
「のだ千年の松」プロジェクト
http://ameblo.jp/sennenmatu/東日本大震災を千年後の子供たちに伝えるため、「だらすこ工房」、「くる美人」、そして「苫屋」の坂本氏がグループとなり、2017年の植樹実現を目指しスタートしたプロジェクト。お問合せは、
〒028-8201 岩手県九戸郡野田村大字野田5-22 苫屋(とまや)坂本久美子 さんまで。
海岸林再生Navi 内に掲載の【連載】海岸林と地域の暮らし「第9回 千年語り継がれる“新興”への想い」も、ぜひご覧ください。
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タグ:だらすこ工房, のだ千年の松, 十府ヶ浦, 十府ヶ浦公園, 都市公園, 苫屋
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