12月15日(木)ウォーキングイベント「歴史散歩・野田塩の道 ~大葛 街道くだりみち・松鼻街道~」(野田村トレイル振興会・野田村共催)を開催しました。
少しでも身を軽くするため一眼レフは置いてきました。というわけでお写真提供は役場広報さんです。ありがとうございます!!
ガイドは野田村歴史の会の吉田照夫さん。
平日開催でしたが、村内外12名の皆さんが参加してくださいました。
「久慈・野田街道(のだ塩ベコの道)塩の道起点より5.3km」
こんな矢羽根看板もたてられていたのですね!
こんな矢羽根看板もたてられていたのですね!
今回のイベントでは環境省の定めた海沿いの『みちのく潮風トレイル』のルートとは離れますが、“自然との共生の中で育まれた暮らしや歴史・文化を大切にする”という理念にのっとり、かつて製塩現場から牛(ベコ)の背に塩を乗せ内陸へ運んだ路「野田塩ベコの道」を歩くウォーキングイベントを企画しました。
「塩の道」は三陸ジオパークのジオサイトにもなっています。
野田村で「塩の道」といえば、ハイキングイベント「塩の道を歩こう会」をご存じの方もいらっしゃると思いますが、「塩の道を歩こう会」は和佐羅比山の頂上を経由するコースになっています。
今回は和佐羅比山は行かず、旧久慈野田街道の途中のあたりから町へ下ってくるというコースを歩きました。
下り道です。雪と枯葉でザクザク♪
この塩の道。沿岸部は冷涼な気候で米が穫れなかったものの、海水や砂鉄(塩を煮るための材料)は豊富だったため、海岸で煮詰めて作った海水塩を牛(ベコ)の背に乗せ内陸へ運び、穀類などと交換していました。
しかし現在は大きな舗装道路がありますから、重要な物流・交易の道として長い年月使われた旧道も、今は狭い山道に草が生い茂り通行が困難。草刈りするにしても範囲が多くて大変・・ということで、冬の開催となりました。
草は枯れていますが、道の真ん中まで飛び出した枝や倒木があり
前もってスタッフとガイドさんらと枝払いをしたり草刈りを行いました
参加者の中には、この旧道が通学路で毎日歩いて通ったという地元の方も。
雑木林を指さし、「ここで野球をしたんだ。面影がすっかり変わった」といいます。
「ここは帰り道が怖かったんだ、木で日が差し込まないから真っ暗で・・」と色々お話を伺いました。
牛方泊とあります。この辺で牛を飼っており飼い主(牛方)の家があったのでは、ということでした。
「上明内大葛線分岐点」から「大葛街道大鼻(おおはな)の入口」へ。
県道29号・野田山形線へ出たところで、バスに乗ってショートカット~
後半は松鼻(まつはな)街道です。
この地区の公民館を立てる際に移動したという庚申塔
途中で突然、三陸沿岸道路が現れました!去年開通してから約1年ですね~
旧道のすぐ隣を通り、横断しています。
国ではこの旧道を残すため、三陸沿岸道路の下に立体交差のボックスカルバートを整備。
先ほどの降り口の整備と合わせて、ここを階段にする工事が今年度中に行われるそうです。
春になったらまた来てみましょう。
松鼻街道の「塞(さえ)の神の松」!立派ですね~
今は松の老木は1本ですが昔は対になっていたそうで、「松鼻」という地名の由来ではないかと言われているんだとか。
というわけで、9時半頃にウォーキングスタートして、お昼前にはゴール!
この日は最高気温が0℃と冷え込み、雪もちらついていました。
ゴールしてから頂いたおふるまいの鮭汁のあったかかったこと、美味しかったこと
のだ塩おむすびと焼き魚弁当。
のだ塩サイダーとまるきんののだ塩まんじゅう付きでした♪
短い距離でしたが、山道ザクザク、おしゃべりを楽しんだり、寄り道しながらのんびりウォーキングでした。
皆様お疲れさまでした!
今日歩いた道は、当時立派な裏街道で、重要な役割を果たしたのではと言われています。
かつては生活道として、多くの人が往来していたのでしょう。
過去から伝えられてきた、失いたくない風景であり、先人の努力と歴史を追体験できる場所でもありました。
新しい道路が整備され、さらに三陸沿岸道路という高速道路が開通した今、過去から現在まで伝えられてきたこの風景・景色を未来にも伝えていきたいなと思うのでした。
春と秋にはハイキング「塩の道を歩こう会」も開催されておりますので、興味のある方はぜひご参加ください。
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タグ:みちのく潮風トレイル, ウォーキングイベント, 塩の道, 三陸ジオパーク
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